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2012年9月12日水曜日

夜明けきらぬ「イエメン」。銃をもつ男たちの国


「カートは蜂蜜よりもありがたいね。食事は我慢できても、これを噛むのはやめられないよ」

ワシ鼻のアル・コラニは、カートを口いっぱいに頬張りながらニヤリと笑った。「カート」というのは麻薬であり、その若葉の汁が覚醒作用をもたらす(和名:アラビア・チャノキ)。つまり、この葉っぱを噛めば、アル・コラニのように「幸せ」になれるのだ。彼の荒れた手はカートの葉っぱで緑色に染まっている。

「一回噛んだら、3日はバッチリ目が冴えてるよ」



ここは「イエメン」。アラビア半島の底に位置するイスラム教の国である。イスラム世界のほとんどの国々がカートを非合法とする中、この国ではカートが合法とされており、国民の4割、およそ1000万人が一日4時間以上カートを噛んでいるという調査結果がある。

麻薬といえども、カートの効果・毒性は非常に低いものであり、日常的に酒やコーヒーなどを飲んでいる人には、ほとんど効かないとも言われている。そのため、日本でも規制の対象とはなっていない(先進国の多くでは非合法とされているが…)。


2012年7月21日土曜日

砂漠の足跡を読む老人


その昔、「砂漠」に残された「足跡」を正確に見分けられる一族がいた。

「足跡が読める」という彼らは、砂漠の砂上にかすかに残された痕跡から、牛の草なども探し当てることができたのだという。



インドの王様は、アフガニスタンに暮らしていた彼らをたいそう気に入ってしまい、大金を払って彼らを仕えさえ、ついには二度と故郷に帰すことがなかったほど彼らを愛したと伝わる。

「パーギー」と呼ばれるのは、その「足跡を読む人々」への尊称である。

誰にでもできるわけではないその仕事は「賢人の仕事」とされ、医者であるナーリー、裁く人であるニャオ、王のために歌う人であるラーギーなどと並び称されたのだという。

Source: 500px.com via Nena on Pinterest

2012年6月10日日曜日

古代ペルシャ王の遺した「キュロスの円筒印章」


「世界の人々のほとんどは、『イランの素晴らしさ』を知りません。皆、イスラム革命(1979)後の30年間のイランだけを見て、判断してしまっているのです」

ノーベル平和賞(2003)を受賞しているイラン人弁護士、シリン・エバディ氏は、そう語る。

「核兵器を製造しようとしているテロリスト予備軍」というイランの烙印は、欧米諸国により押されたものであり、それゆえに、そればかりを鵜呑みにしていては、現実を誤認してしまうというのである。

当のイラン人たちは、こう口を揃える。「私たちはアラブ人ではないし、ましてや、テロリストでもない」。イラン人の中には、自分たちが「ペルシャ人の末裔である」と強く意識している人々も少なくないという。



我々が「イラン」という国を少しでも正しく認識しようと思うのであれば、同国の歴史を多少なりとも知る必要がある。

歴史的に、イランは「ペルシャ」であり、イランが正式名称となったのは20世紀に入って以降、つい最近の話である。

この国には、古代のペルシャ帝国から脈々と受け継がれてきた「2500年にも及ぶ長大な歴史」が今も息づいているのだ。



ここに、その全ての歴史を見守り続けていた遺物がある。それは、イランの国宝とも讃えられる「キュロスの円筒印章」である。

ラグビー・ボール大の、この日干し粘土づくりの物体の表面には、びっしりと楔形文字が刻まれており、そこには驚くべき知見が記されている。進化したはずの現代社会においても、実現できていない理想が…。

Source: google.com via Reza on Pinterest