2012年9月4日火曜日
今なお「バベルの塔」の高くなり続けるような現代文明。何千年も変わることのない人間の欲望が…。
「バベルの塔」というのは、人間の「傲慢(ごうまん)さ」の象徴だというのだが…。
聖書の記述に従うのならば、世界に「無数の言語」が生まれたのは、この「バベルの塔」が起因となっている。
バベルの塔「以前」、世界中の民は皆「同じ言語」を用いていたとされている。彼らは「ただ一つの民族」でもあったのだ(民は一にして皆一の言語を用ふ)。
ところが、バベルの塔「以後」、世界の民は分裂し、それぞれの言語を話すようになり、互いの言葉が通じ合わなくなったとされている。
それゆえ、「バベル」という単語は、「混乱」を意味するようになったのだという。
※一説によれば、バベルという単語(ヘブライ語)は、もともと「バブバブ(赤ちゃん語)」のように意味のない言葉(喃語)であったとも。バブーの塔?
2012年8月4日土曜日
チベットに想う、国の姿
かつて中国の毛沢東は、こう言った。
「人を支配するには、百人の軍隊よりも『ただ一曲の名曲』があればよい」
そうした戦略のもと、「チベット」の歌曲は徐々に中国化され、今ではその踊り方、歌い方、装いまでがすっかり中国式にすり替わってしまったのだという。最近ではチベット語で歌うことも許されるようになったというが、かつては中国語でしか歌うことができなかったともいう。
現在のチベットは中国の一部とされているが、その抑圧に対するチベットの抗議は後を絶たない。北京オリンピック時の騒動も記憶に新しいが、現在でも抗議の焼身自殺がやむことなく続いている。
何よりチベットの擁する最高指導者「ダライ・ラマ」が、チベットの土地に入れないというのは異常な状態である。
中国とチベット、その関係やいかに?
2012年7月22日日曜日
無知のヴェールの中で想う「富の格差」
日本の「お金持ち」は、どれほどお金持ちなのか?
ある統計によれば、日本の富裕層「上位1%」で、日本のすべての富の「20%」を占めるそうだ。
それでは、アメリカは?
アメリカは富裕層上位1%が、アメリカの富の「40%」を占める(日本の2倍の割合)。
昨年(2011)の9月にアメリカで起こった「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall
street)という運動は、こうした「富の格差」に抗議するものであった。
その参加者たちは自らをこう定義した。「私たちは残りの99%だ(We are the 99%)」。
2012年7月21日土曜日
砂漠の足跡を読む老人
その昔、「砂漠」に残された「足跡」を正確に見分けられる一族がいた。
「足跡が読める」という彼らは、砂漠の砂上にかすかに残された痕跡から、牛の草なども探し当てることができたのだという。
インドの王様は、アフガニスタンに暮らしていた彼らをたいそう気に入ってしまい、大金を払って彼らを仕えさえ、ついには二度と故郷に帰すことがなかったほど彼らを愛したと伝わる。
「パーギー」と呼ばれるのは、その「足跡を読む人々」への尊称である。
誰にでもできるわけではないその仕事は「賢人の仕事」とされ、医者であるナーリー、裁く人であるニャオ、王のために歌う人であるラーギーなどと並び称されたのだという。
金と魔術のタンザニア
タンザニアという国は、かつてそれほど「金」の採れる国ではなかった。10年以上前の数字を見ると年間10トンにも満たない。
ところが2000年以降、その伸びたるや目覚ましい。倍々ゲームで金が積み上がり、一気に年間40トン、一時は50トンをも超えるほどになった。現在、タンザニアはアフリカ第3位の堂々たる金産出国である(1位・南アフリカ、2位・ガーナ)。
金増産の最大の牽引役は外国企業。カナダ、オーストラリア、南アフリカなどの大手企業の参入とともに、タンザニアは「黄金の国」となったのである。
この金バブルは、タンザニアのGDP(国内総生産)をここ10年で2倍にも急増させ、「アフリカの優等生」の名に恥じぬグローバル化を同国にもたらすこととなった。
2012年7月10日火曜日
ナイジェリアの血(石油)
「石油を売れる商品にするためには、『石油と水』を分離して混ざらないようにしなければなりません。
水には価値がありませんが、石油は高価です。水の混入を最小限に抑えたものを世界中に送り出すのです」
ここは、アフリカ・ナイジェリア沖合いのギニア湾洋上。この海には巨大な海底石油の掘削施設「FPSO(浮体式・海洋石油ガス・生産貯蔵積出設備)」が浮かぶ。
この「アクポ油田」が海底数千mから掘り出す石油は「コンデンセート」と呼ばれるもので、比重が小さく粘り気の少ない上質なモノである。その上物でも、「石油と水」をキチンと分離しなくては売りモノにならないと、その責任者は言うのである。
2012年6月30日土曜日
妊娠中絶の是非(アメリカ)
「『中絶』は殺人か否か?」
これはアメリカの大統領選挙が迫ると決まって取り沙汰される「問い」である。
中絶賛成派は「プロ・チョイス(pro-choice)」と呼ばれ、「選択(choice)の自由」を主張する。かたや中絶反対派は「プロ・ライフ(pro-life)」と呼ばれ、「生命(life)の重要性」を強調する。
大雑把に分けてしまえば、アメリカの二大政党である民主党(オバマ大統領)は「プロ・チョイス(中絶賛成)」であり、もう一方の共和党は「プロ・ライフ(中絶反対)」である。
※「pro-(プロ)」という接頭語は「~に賛成・~びいき」という嗜好性を表す。その反意は「anti-(アンチ)」。
2012年6月10日日曜日
古代ペルシャ王の遺した「キュロスの円筒印章」
「世界の人々のほとんどは、『イランの素晴らしさ』を知りません。皆、イスラム革命(1979)後の30年間のイランだけを見て、判断してしまっているのです」
ノーベル平和賞(2003)を受賞しているイラン人弁護士、シリン・エバディ氏は、そう語る。
「核兵器を製造しようとしているテロリスト予備軍」というイランの烙印は、欧米諸国により押されたものであり、それゆえに、そればかりを鵜呑みにしていては、現実を誤認してしまうというのである。
当のイラン人たちは、こう口を揃える。「私たちはアラブ人ではないし、ましてや、テロリストでもない」。イラン人の中には、自分たちが「ペルシャ人の末裔である」と強く意識している人々も少なくないという。
我々が「イラン」という国を少しでも正しく認識しようと思うのであれば、同国の歴史を多少なりとも知る必要がある。
歴史的に、イランは「ペルシャ」であり、イランが正式名称となったのは20世紀に入って以降、つい最近の話である。
この国には、古代のペルシャ帝国から脈々と受け継がれてきた「2500年にも及ぶ長大な歴史」が今も息づいているのだ。
ここに、その全ての歴史を見守り続けていた遺物がある。それは、イランの国宝とも讃えられる「キュロスの円筒印章」である。
ラグビー・ボール大の、この日干し粘土づくりの物体の表面には、びっしりと楔形文字が刻まれており、そこには驚くべき知見が記されている。進化したはずの現代社会においても、実現できていない理想が…。
2012年6月5日火曜日
「自我」を超えた先には…。
「自我」を超越するために、人類は多くの方法を見つけ出してきた。
それは瞑想であったり、幻覚剤であったり、一晩中踊り狂うこと(レイブ)であったり…。
いかなる方法であれ、ある種の意識変容を体験した人々は、似たような感想を口にする。「高められた」「高揚した」などなど、上昇するような感覚がそこにはあるのである。
自我を超越するためには、さまざまな入口があるようだが、その中でも一風変わった入口は「戦争である」と、ジョナサン・ハイト氏は考える。
「戦争ほど人々を一つにするものはない」
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