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2012年9月12日水曜日

夜明けきらぬ「イエメン」。銃をもつ男たちの国


「カートは蜂蜜よりもありがたいね。食事は我慢できても、これを噛むのはやめられないよ」

ワシ鼻のアル・コラニは、カートを口いっぱいに頬張りながらニヤリと笑った。「カート」というのは麻薬であり、その若葉の汁が覚醒作用をもたらす(和名:アラビア・チャノキ)。つまり、この葉っぱを噛めば、アル・コラニのように「幸せ」になれるのだ。彼の荒れた手はカートの葉っぱで緑色に染まっている。

「一回噛んだら、3日はバッチリ目が冴えてるよ」



ここは「イエメン」。アラビア半島の底に位置するイスラム教の国である。イスラム世界のほとんどの国々がカートを非合法とする中、この国ではカートが合法とされており、国民の4割、およそ1000万人が一日4時間以上カートを噛んでいるという調査結果がある。

麻薬といえども、カートの効果・毒性は非常に低いものであり、日常的に酒やコーヒーなどを飲んでいる人には、ほとんど効かないとも言われている。そのため、日本でも規制の対象とはなっていない(先進国の多くでは非合法とされているが…)。


2012年9月4日火曜日

今なお「バベルの塔」の高くなり続けるような現代文明。何千年も変わることのない人間の欲望が…。


「バベルの塔」というのは、人間の「傲慢(ごうまん)さ」の象徴だというのだが…。




聖書の記述に従うのならば、世界に「無数の言語」が生まれたのは、この「バベルの塔」が起因となっている。

バベルの塔「以前」、世界中の民は皆「同じ言語」を用いていたとされている。彼らは「ただ一つの民族」でもあったのだ(民は一にして皆一の言語を用ふ)。

ところが、バベルの塔「以後」、世界の民は分裂し、それぞれの言語を話すようになり、互いの言葉が通じ合わなくなったとされている。



それゆえ、「バベル」という単語は、「混乱」を意味するようになったのだという。

※一説によれば、バベルという単語(ヘブライ語)は、もともと「バブバブ(赤ちゃん語)」のように意味のない言葉(喃語)であったとも。バブーの塔?


2012年7月21日土曜日

大国の波間に漂うキプロス


不思議なことに、「キプロス」という国はこの地球上に2つある。キプロスという「島」は一つしかないにも関わらず…。

キプロス島という島は、地中海では3番目に大きな島といえども、その面積は「四国の半分」しかない。つまり、島としては大きいが、国としては小さい。そして、その島の上に住む国家が南北に分かれたことにより、さらに小さくなってしまっている。

Source: google.ca via Shahinaz on Pinterest

2012年6月23日土曜日

石油は有限。サウジアラビアの石油でさえも。


石油の湧く国「サウジアラビア」があと30年もせずに石油の「純輸入国(a net importer)」になることなど信じられるだろうか。

その可能性は低いのかもしれないが、英国エコノミスト誌は今週の記事(Oil prices: Keeping it to themselve)にこう書いている。

「現在の傾向が続けば、サウジアラビアは2038年までに石油の純輸入国になる計算である(On current trends the kingdom would become a net importer of oil by 2038)」



ここ10年(2000~2010)で、石油の消費が世界一伸びたのは他ならぬ「中国」だ。同国はこの10年の間に、その消費を90%以上増加させている。

中国の大量消費は想像通りであるかもしれないが、ここで意外なのは、2番手につけたのが「サウジアラビア」だということであろう。

21世紀に入ってから、サウジアラビアの石油消費は80%近く増大している。これは世界第2位の凄まじい増加量である(ちなみに欧米地域は減少傾向)。

※中国の増加量は日量430万バレル。サウジアラビアは120万バレル。1バレル(樽の意)は約160リットル。ちなみにドラム缶一本は200リットル。


2012年6月10日日曜日

古代ペルシャ王の遺した「キュロスの円筒印章」


「世界の人々のほとんどは、『イランの素晴らしさ』を知りません。皆、イスラム革命(1979)後の30年間のイランだけを見て、判断してしまっているのです」

ノーベル平和賞(2003)を受賞しているイラン人弁護士、シリン・エバディ氏は、そう語る。

「核兵器を製造しようとしているテロリスト予備軍」というイランの烙印は、欧米諸国により押されたものであり、それゆえに、そればかりを鵜呑みにしていては、現実を誤認してしまうというのである。

当のイラン人たちは、こう口を揃える。「私たちはアラブ人ではないし、ましてや、テロリストでもない」。イラン人の中には、自分たちが「ペルシャ人の末裔である」と強く意識している人々も少なくないという。



我々が「イラン」という国を少しでも正しく認識しようと思うのであれば、同国の歴史を多少なりとも知る必要がある。

歴史的に、イランは「ペルシャ」であり、イランが正式名称となったのは20世紀に入って以降、つい最近の話である。

この国には、古代のペルシャ帝国から脈々と受け継がれてきた「2500年にも及ぶ長大な歴史」が今も息づいているのだ。



ここに、その全ての歴史を見守り続けていた遺物がある。それは、イランの国宝とも讃えられる「キュロスの円筒印章」である。

ラグビー・ボール大の、この日干し粘土づくりの物体の表面には、びっしりと楔形文字が刻まれており、そこには驚くべき知見が記されている。進化したはずの現代社会においても、実現できていない理想が…。

Source: google.com via Reza on Pinterest