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2012年6月21日木曜日

人間のDNAは「火星」からやって来たのか?


宇宙空間広しと言えども、「火星」ほどに人間味のある星はないだろう。

「火星人」を夢想した人類は、さまざまなストーリーをこの星に見い出してきたのであるから。



今から130年以上も前、1877年に火星が地球に大接近した時、当時の望遠鏡でもその表面の模様までがよく見えた。

※地球の公転スピード(365日)は火星のそれ(687日)の2倍近くあるため、およそ2年に一回、地球は火星を追い越して行く。その追い越す時こそ、火星が地球に大接近する時であり、その時には火星が7倍にも巨大に見える(最遠時比較)。



その時に見えた火星の縞模様をスキアパレッリは「溝(Canali:イタリア語)」と記した。

ところが、その自然造形を意味したであろう「溝(Canali)」は、英語の「運河(Canal)」と酷似していたため、早トチリな人々はそれが火星人の造った「人工の運河」であると囃し立てた。

しかも、その運河はとてつもなく巨大である。万里の長城どころの比ではない。星全体を縦横無尽に駆け巡っているのである。

「火星人はなんと進んだ文明を持つことよ…」


2012年6月19日火曜日

宇宙の一匹狼「マゼラン星雲」


今から500年ほど前、世界一周を成さんとした男がいた。

「マゼラン」である。



1519年にスペインを出たマゼランは、ブラジルで裸の人食い族、パタゴニアで巨人族と出会いながら、南アメリカ大陸から太平洋へと抜け出る海峡を発見。

その海峡を抜けた先にあったのは大海原(太平洋)。マゼランは「喜びのあまり、はらはらと涙を流す」。

※のちのマゼラン海峡。



広大な太平洋の航海は3ヶ月を超えた。

新鮮な食は尽き、残されたのは虫に食い荒らされた乾パンばかり。水も黄色く腐り、オガ屑ですら口に入れた。



そして、ようやく辿り着くのがフィリピン。しかし悲しいかな、ここがマゼラン終焉の地となってしまう。

キリスト教の布教に熱の入り過ぎたマゼランは、猛反発した原住民の竹ヤリの餌食となってしまったのだ。


2012年6月17日日曜日

遺伝子がDNAに存在することに気づいた「オズワルド・エイブリー」


ネズミ。

研究所の暗い廊下を行き来する年老いたネズミのような影。

その影が「オズワルド・エイブリー」であった。



そんな彼こそが、遺伝子は「DNA」にあることを初めて世に示した人物である。

彼が研究を始めたのは36歳の頃であり、研究者としては「かなり遅いスタート」であったのに加え、遺伝子の本体がDNAにあると見極めた時には60歳を過ぎていた。

生涯にわたって小さなアパートと研究所を規則正しく行き来していたというエイブリーは、外出嫌いであり、研究所のあったニューヨークから外に出たことはほとんどなかったという。

※「」内は著書「生物と無生物のあいだ(福岡伸一)」からの抜粋。以下同。




DNAの2重ラセンの撮影に成功した「ロザリンド・フランクリン」


「ダーク・レディー」

「暗い女性研究者」と呼ばれていた「ロザリンド・フランクリン」。

しかし、そう呼んだのは彼女と慢性的な「冷戦関係」にあったボスである。それゆえ、本当に彼女が陰湿であったかどうかは定かではない。




いや、むしろ「優秀すぎた」のであろう。

幼少の頃から「最高の教育」を受けた彼女は、名門ケンブリッジ大学に難なく進学。成績は常にトップクラスで博士号を修得。

その後、ロンドン大学(キングズ・カレッジ)の研究所に入る彼女であるが、この研究所のボス「ウィルキンズ」と馬が合わず、「事あるごとに衝突していた」。



曖昧さや一切の妥協を許さないフランクリンに、ホトホト手を焼いたボス・ウィルキンズ。それゆえ、陰で彼女を「ダーク・レディー(暗い女性研究者)」と呼んだのだ。

フランクリンはフランクリンで、ウィルキンズがいつもボス面をするのが気に入らない。彼女には自身が「独立した研究者」だという自負があったのだ。何よりも彼女の専門とした「X線結晶学」にトンと疎(うと)いのがウィルキンズだったのだ。


2012年6月16日土曜日

自然の流れに抗い続けるからこその「生命体」


こんな問いがなされた。

「人間の身体はなぜこんなに大きいのか?」



この問いを発したのは物理学者の「シュレーディンガー」。

物理学者というのは、一般人がまったく疑問に思わないようなことを平気で疑問に思うものなのか?

しかしそれでも、この問いに関する考察は一般人にも十分興味深い。


2012年6月15日金曜日

奇跡のためのクレイジー。進化する次世代原発。


「今必要なのは、『奇跡のエネルギー』を創り出すことです」

Microsoftの「ビル・ゲイツ」氏は、TEDのステージでそう語った。

現在用いられているエネルギーのほぼすべてが「再生不可能」であり、CO2や放射能などの問題も無視できない。だからこそ、「奇跡のエネルギー」が必要なのだという。




彼は続ける。「奇跡は不可能ではありません」。

「マイクロ・プロセッサは『奇跡』です。パソコンも『奇跡』、インターネットも『奇跡』です」

確かに、100年前には現在のITやサービスなどは一切存在しなかったのであり、それを夢想する人物すらいたのかどうか…。それでも、「奇跡」は起きたのだ。



さて、そのゲイツ氏の語る「奇跡のエネルギー」とは何なのか?

それは「原子力」である。早とちるなかれ、彼の言う原発は従来の技術とは一線を画するものであり、「奇跡の原発」なのである。

それが「進行波炉(TWR, Travelling Wave Reactor)」と呼ばれる次世代型の原子炉である。


2012年6月8日金曜日

DNAの修復能力は放射線を凌げるのか?


およそ100年前、ロシアの医学者アニチコフは、「ウサギに卵を食べさせる実験」を行った。

その結果、卵を食べたウサギの「コレステロール値」は急上昇。



なるほど、とアニチコフは頷いた。

「卵を食べると、コレステロール値は上がるのだ」と。

その後、アニチコフの実験結果は世界に知られるところとなり、「卵を食べると、コレステロール値が上がる」という説は、世界に普(あまね)く広まった。



しかしある時、ある人は「その常識」に素朴な疑問を抱いた。

「ウサギって、もともと卵を食べるっけ?」

彼の疑問通り、ウサギはもともと卵を食べる動物ではない。「それならば、もともと卵を食べる動物が卵を食べても、コレステロール値は上がらないのではないか?」

世界最大のホーム・ビデオから見えてくるもの


その子は一歳になった頃、「水(water)」のことを「ガガ(gaga)」と呼び始めた。そしてそのガガは、およそ半年をかけて「ウォーター(ワラ)」までたどり着く。

もちろん、その子の覚えた言葉はそれだけではない。生後9ヶ月目頃から言葉らしきモノを発し始めた彼は、およそ2年間で503語をマスターした。

父親のデブ・ロイは、「うちの子、賢いだろ?」と言うのだが、その返答には窮せざるを得ない。というのも、自分の子供の覚えた言葉を、彼ほどマメに記録している親もマレであろうから…。




デブ・ロイのマメさは、度を超している。なぜなら、彼のホーム・ビデオは「世界最大(自称)」である。

彼の家のすべての部屋(赤ちゃんの部屋、キッチン、リビング、玄関…)の天井には、カメラとマイクが設置され、赤ちゃんのみならず、パパ・ママ・ベビーシッター等の言動が24時間体制で、すべて録画・録音されている。

最初の男の子が生まれてから3年間、延べ25万時間もの音声・映像がすべて記録されているのだ。その膨大な容量は、およそ200テラ・バイト。

※テラ・バイト(TB)は、ギガ・バイト(GB)の1,000倍。

2012年6月5日火曜日

失敗を恐れさせる「不可能のカベ」


今から100年以上前、「飛行機」は存在していなかった時代に、ケルヴィン卿はこう断言した。

「空気よりも重い飛行機械は、不可能である(1895)」

そして、同時代の空気力学の専門家たちも、こう考えていた。

「1,000万年後だったら、空飛ぶ機械も作れるかもしれない(1903)」



「自我」を超えた先には…。


「自我」を超越するために、人類は多くの方法を見つけ出してきた。

それは瞑想であったり、幻覚剤であったり、一晩中踊り狂うこと(レイブ)であったり…。

いかなる方法であれ、ある種の意識変容を体験した人々は、似たような感想を口にする。「高められた」「高揚した」などなど、上昇するような感覚がそこにはあるのである。



自我を超越するためには、さまざまな入口があるようだが、その中でも一風変わった入口は「戦争である」と、ジョナサン・ハイト氏は考える。

「戦争ほど人々を一つにするものはない」