その昔、「砂漠」に残された「足跡」を正確に見分けられる一族がいた。
「足跡が読める」という彼らは、砂漠の砂上にかすかに残された痕跡から、牛の草なども探し当てることができたのだという。
インドの王様は、アフガニスタンに暮らしていた彼らをたいそう気に入ってしまい、大金を払って彼らを仕えさえ、ついには二度と故郷に帰すことがなかったほど彼らを愛したと伝わる。
「パーギー」と呼ばれるのは、その「足跡を読む人々」への尊称である。
誰にでもできるわけではないその仕事は「賢人の仕事」とされ、医者であるナーリー、裁く人であるニャオ、王のために歌う人であるラーギーなどと並び称されたのだという。